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額田まちの風土記 第6巻

額田まちの風土記 第6巻

額田のまちの景観

 

額田のたたずまいはおとぎの森 額田6-表

額田の住宅地を歩いていると、
それまでの空気とは
何かちがう空気につつまれた
場所にたどりついた。
そこに、
おとぎの森の入り口があった。
その不思議な空間で、
何かが私に語りかけてくる気配を
感じる体験をした。

額田6-3

この不思議の森で
私が出あった感動
そしてこの森の魅力について
これから私が案内することにします。

額田6-5

森の入り口からは、長く続く階段を
のぼらなければなりません。
そこでは、道をおおう巨木たちの葉が
カサカサと音をたてて、
あなたをはげましてくれます。
木々のささやきが聞こえてきたら、
そこで一度
立ち止まってみてください。
やさしくほほをなでる風やこもれ日も
あなたを応援しているのが
みえてきます。

額田6-7

五感をとぎすまして感じてください。
おとぎ話に出てくるような
生き物たちが森にかくれてあなたを
出迎えてくれているのがわかります。

額田6-9

ベンチにすわって森の住民たちと
お話ししてみましょう。
今あなたが歩いているこの場所は
額田城という
お城があったところです。
この城の主たちが住んでいた館へ
たどりつくためにこの森を
もう少し歩かなければなりません。

額田6-11

突然
森のささやきが聞こえてきました。
いまあなたが歩いているその道が
歩きやすいのはわかるかな。
だってこの道は
額田城跡保存会のボランティアが
10年かけてつくったんだから。

額田6-13

キノコやドングリなど
木の実もたくさん落ちていて
森はどんどん深くなります。
深い森の中で
向こう側に光がさすのがみえたら
光に向かって歩いてください。

額田6-15

そこに出れば
この森をとり囲むように
田んぼがひろがっている風景を
目にすることができます。
あなたはこの風景を
どこかで見たことがあることを
思い出すはずです。
そう!ジブリアニメに出てくる
トトロの風景にそっくりですね。

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その先にすすむと、
また橋が見えてきます。
その橋を渡った先に、
竹の道がひろがっています。
春先ならば、タケノコが
橋から顔をのぞかせています。
だから踏まないように
してあげてください。
その橋を渡ってしまえば、
向こうにお寺がみえてきます。
ここがおとぎの森の終点になります。

額田6-19

いまあなたが歩いたおとぎの森で
ふだんできない
不思議な体験をしたと思います。
あなたの想像力は
もっと豊かになったと思います。
なぜなら、この森は、
人がつくった想像力をみがきあげる
ミュージアムだからです。
想像の翼をひろげてみようと
思い立ったらもう一度
このおとぎの森にきてください。

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 2017年2月15日 初版第1刷発行
取 材 :荒井 春佳
著 者 :荒井 春佳
写 真 :荒井 春佳
編 集 :斎藤 莉緒奈
発行者 :日本地域資源学会
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