1. ホーム>
  2. 額田まちの風土記 第7巻

額田まちの風土記 第7巻

額田まちの風土記 第7巻

額田のまちの景観

 

想像を創造するチャンスをつかむ 額田7-表

ようこそ、豊かな大地へ

あなたは自然について
考えたことがあるだろうか?
まちなみにある草花や花々とは
異なる空間が、
茨城県の那珂市額田にある。
額田に残る額田城跡や
たくさんの古墳において、
都会や住宅街では感じ得ない
素晴らしい感覚を味わうことができる。
おいしい空気、
ステキな景色を見てみよう。

額田7-3

緑が広がるキャンバス

緑がかがやいている7月、
私は、
大自然や歴史を感じる旅に出た。
茨城県水戸市と福島県郡山市をつなぐ
JR水郡線にゆられ、
常陸太田方面へと向かう。
 

額田駅で下車すると、
あまり見たことのない木々が
視界いっぱいにひろがっていた。
田舎道は車の通りが少なく、
空気がすんでいるように感じた。
 

気持ちのいい空気、
緑から生み出される酵素を
胸いっぱいに吸いこむことで、
日常の悩みや苦しみ、
嫌なことを忘れられるかもしれない。
それはむずかしいことだけれど、
魅力的な行為である。

額田7-7

力を育む一歩

古墳へと続く道は、なかなかきびしい。
車の通りが少ないとはいえ、
まったく通らないわけではない。
道の舗装がすんでいないところが多く、
まわりに注意しながら歩いていく。
 

入り口に到着すると、
その先にはまだ見たことのない
古き良きふるさとがひろがっている。
その場所で目を閉じて想像してみよう。
そこには、古墳ができる前の時代の
記憶がよみがえってくる。
 

教科書で学んだ知識しか
なかったとしても、頭をしっかり使い、
想像するということで、自分の知識や
経験を増やせることにつながる。
本を読むだけではいけない。

額田7-11

かたちのないものを、つくりだす

額田城跡は、
かつて城があったところである。
ここでもう一度「想像を働かせてみる」
ことをしてみよう。
広い土地で、自由に思想をひろげ、
私たちのいる世界と少し離れてみよう。

額田7-13

新鮮な空気、人気の少ない空間、
いつものような空間とは異なる時間。
現実から少し離れてみよう。
目で見るだけでは
何もないかもしれないけれど、そこに
かたちのない何かをイメージすれば、
新しい何かを創造する体験ができる。
 

その世界をつくるのは、私たち

多くの人が、田舎は何もないと言う。
しかし、何もないところでも、
視点を変えれば、素晴らしい宝物を
みつけることができるかもしれない。
何もないと思われる風景に、
想像という産物を持ち込んでみよう。
 

想像力をはたらかせて、
どこにもない作品を
うみ出してみよう。
額田の自然あふれる大地は、
あなたを待っている。

額田7-17

 

額田7-後 

 2017年2月6日 初版第1刷発行
著 者 :山本 桃子
写 真 :山本 桃子
編 集 :畑岡 祐花
発行者 :日本地域資源学会
戻 次